担当:三幡輝久、長谷川彰彦、内田明宏、野口裕介
大阪医科大学整形外科の肩肘スポーツ班は、(1)患者様に対する治療だけでなく、(2)投球障害肩と野球肘の予防を目的とした野球選手の検診や、(3)肩肘の病態解明や治療成績向上を目的とした研究活動も積極的に行っています。
(1)当院における手術治療
肩肘関節疾患は腱や靭帯に起因することが多いため、保存的治療で症状の改善が得られない場合には関節鏡視下手術を行っています。変形性肩関節症や関節リウマチに対しては人工肩関節置換術なども行っています。また野球選手の肘内側側副靭帯損傷に対してはTommy John手術を行っています。
以下、代表的疾患とその治療方針および術式について紹介します。
1. 腱板断裂
肩の痛みと可動域制限を主訴として来院されます。MRIのT2強調画像により腱板断裂の診断はほぼ100%可能ですので(図1)、腱板断裂が疑わしい患者様に対してはMRIを撮影しています。T2強調画像により断裂部は高輝度となります。単純X線所見からも腱板断裂を疑うことはできます。腱板断裂の患者様の多くは肩峰下に骨棘を認めます(図2)。
治療として、60歳以下の患者様や、60歳以上でも活動性の高い患者様に対しては、関節鏡視下腱板修復術を勧めています。当院では、基本的にはすべての腱板断裂患者様に対して関節鏡視下手術を行っています。一次修復可能な腱板断裂に対してはスーチャーブリッジ法もしくは、我々の考案した“コンプレッション重層固定法(図3)による修復を行なっております5,16,17)。われわれの治療成績では、腱板再断裂率は小・中断裂においては3.0%(2/67例)、大・広範囲断裂においても7.5%(3/40例)と、過去の報告に比べて優れた治療成績を得ております16) 。
一次修復不能な腱板断裂に対しても、我々は新しい術式として”関節鏡視下肩上方関節包再建術“を考案しました1,3,4,8,9,10,15,16)(図4,5)。我々の基礎研究により、大きな治療効果が得られる可能性が高いことを確認したのちに16)、臨床応用を開始しております15)。術前に自動挙上66度(20-120度)であった患者様が、術後最終調査時には自動挙上165度(150-180度)へと大きく改善し、スポーツや肉体労働への復帰率も高くいことから、患者様の満足度も高い治療です1,3,4)。
また、一次修復可能ではあるものの、腱が薄くなっていたり、変性が強く、術後再断裂が危惧される場合には”肩上方関節包再建術を併用した腱板修復術“を行っています(図6,7)。これにより、従来の方法よりもさらに術後再断裂が生じにくくなり、修復した腱板の治癒率が高くなるという結果を得ております2)。
腱板中断裂
一次修復不能な腱板断裂
(陳旧性断裂のために断裂部の変性と萎縮が強く、修復できない症例)
図4:関節鏡視下肩上方関節包再建術
従来のパッチ移植術は外側を大結節に内側を腱板断端に縫着しますが、我々の考案した上方関節包再建術では内側は肩甲骨関節窩上縁に縫着します。
参考文献
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19. 竹田 敦(第一東和会病院 リハビリテーション部), 三幡 輝久, 長谷川 彰彦, 河上 剛
腱板断裂に対する鏡視下肩上方関節包再建術は肩筋力を増大させる(原著論文)
肩関節(0910-4461)43巻3号 Page807-810(2019.11)
20. 内田 明宏(北摂総合病院 整形外科), 三幡 輝久, 河上 剛, 長谷川 彰彦, 大植 睦, 根尾 昌志
スポーツ参加の有無による鏡視下肩上方関節包再建術の治療成績の比較(原著論文)
肩関節(0910-4461)43巻3号 Page753-756(2019.11)
21. 野口 裕介(葛城病院 整形外科), 三幡 輝久, 長谷川 彰彦, 大植 睦
小児の上腕骨小結節裂離骨折を伴う肩甲下筋腱断裂に対して鏡視下手術を行った1例(原著論文)
肩関節(0910-4461)43巻2号 Page563-566(2019.09)
22. 長谷川 彰彦(大阪医科大学 整形外科), 三幡 輝久, 福西 邦素, 河上 剛, 根尾 昌志
肩上方関節包再建術における大腿筋膜グラフトの術後MRI評価(原著論文)
肩関節(0910-4461)43巻2号 Page492-496(2019.09)
23. 長谷川 彰彦(大阪医科大学 整形外科), 三幡 輝久
海外における肩関節温存手術 : 肩峰下スペーサー埋め込み術と鏡視下肩上方関節包再建術 (特集 腱板広範囲断裂に対する肩関節温存手術)
整形外科最小侵襲手術ジャーナル91号 Page66-73(2019.05)
24. 長谷川 彰彦(大阪医科大学 整形外科学教室), 三幡 輝久, 福西 邦素, 河上 剛, 根尾 昌志
鏡視下肩上方関節包再建術後に三角筋の断面積は増加する(原著論文)
中部日本整形外科災害外科学会雑誌(0008-9443)62巻2号 Page279-280(2019.03)
25. 三宅 克広(大阪医科大学 整形外科学教室), 三幡 輝久, 長谷川 彰彦, 河上 剛, 根尾 昌志
整復不能な陳旧性上腕骨大結節骨折に対して鏡視下肩上方関節包再建術を行った1例(原著論文)
中部日本整形外科災害外科学会雑誌(0008-9443)61巻6号 Page1335-1336(2018.11)
26. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科学教室)
【腱板断裂治療のフローチャート】鏡視下肩上方関節包再建術
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【肩関節外科の進歩】肩上方関節包再建術
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腱板断裂と肩関節拘縮における夜間痛の特徴(原著論文)
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関節外科 36巻suppl-1 Page31-40(2017.4)
32. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科学教室)
【腱板断裂の診断と治療】修復困難な腱板広範囲断裂に対する鏡視下上方関節包再建術 年齢別の治療成績(解説/特集)
関節外科 34巻10号 Page1022-1027(2015.10)
33. 三幡 輝久(大阪医科大学 整形外科学教室)
【ブラッシュアップ!関節鏡視下手術テクニック】 上肢 肩関節腱板広範囲断裂に対する上方関節包再建術(解説/特集)
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34. 三幡 輝久(大阪医科大学 整形外科学教室)
【広範囲腱板断裂の治療】 肩関節腱板広範囲断裂に対する上方関節包再建術 肩外転時の動態(解説/特集)
整形・災害外科(0387-4095)57巻5号 Page507-510(2014.05)
35. 三幡 輝久(大阪医科大学 整形外科学教室)
【肩関節傷害 診療の真髄】 腱板断裂 肩関節腱板広範囲断裂に対する上方関節包再建術(解説/特集)
MEDICAL REHABILITATION(1346-0773)157号 Page67-70(2013.05)
36. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科学教室)
【肩鏡視下手術の最前線】 鏡視下上方関節包再建術 コツとピットフォール(解説/特集)
関節外科(0286-5394)31巻12号 Page1448-1452(2012.12)
37. 伊丹 康夫(大阪医科大学 整形外科学教室), 三幡 輝久, 渡辺 千聡, 木下 光雄
鏡視下糸結び法にはhalf hitchの追加が不可欠である(原著論文)
肩関節(0910-4461)36巻2号 Page779-782(2012.08)
38. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科学教室)
【関節鏡視下手術の最前線】 肩関節腱板広範囲断裂に対する上方関節包再建術(解説/特集)
整形・災害外科(0387-4095)55巻12号 Page1505-1509(2012.11)
39. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科学教室)
【日常診療に役立つ肩関節疾患の診断と治療】 腱板断裂の治療 手術療法 上方関節包再建術(解説/特集)
Orthopaedics(0914-8124)25巻11号 Page53-58(2012.10)
40. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科学教室)
【肩の腱板-基礎から学ぶ臨床-】 修復が望ましくない陳旧性腱板断裂とは retractionと脂肪浸潤の所見から(解説/特集)
関節外科(0286-5394)31巻7号 Page802-806(2012.07)
41. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科学教室)
【腱板広範囲断裂に対する最小侵襲治療を目指して】 腱板広範囲断裂に対する新しい手術法 上方関節包再建術(解説/特集)
整形外科最小侵襲手術ジャーナル(1342-3991)63号 Page43-49(2012.05)
42. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科学教室)
整形外科最新トピックス 腱板断裂における手術の工夫(解説)
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2. 反復性肩関節脱臼、動揺肩
肩の痛みと脱臼不安感を主訴として来院されます。その原因の多くは関節唇と関節上腕靭帯の機能不全と考えられ、関節造影後MRIと3DCTにより診断が可能です(図8,9,10)。
治療として、ほとんどの場合は関節鏡視下関節唇修復術を行うことにより症状は消失します。脱臼時には関節上腕靭帯が弛緩していることが考えられるため、診察所見と関節鏡所見により関節上腕靭帯の縫縮を加えることもあります(図11,12)。我々の行っている関節鏡視下関節唇修復術の治療成績は良好で、術後に再脱臼した患者様は数パーセント程度です。またスポーツ復帰も可能です。骨欠損が大きい場合には烏口突起移行術などを併用した関節制動術を行います56)(図13,14) 。当科では関節鏡視下での烏口突起移行術(鏡視下Latarjet法)も行なっています(図15,16)。
図8 関節造影後MRI:バンカート病変(前下方関節唇損傷)を認める
図9 3DCT:骨性バンカート病変(肩甲骨関節窩前下方骨折)を認める
図10 3DCT:ヒル・ザックス病変(上腕骨骨頭後上方の骨折)を認める
図15 関節鏡視下烏口突起移行術(鏡視下Latarjet法)の関節鏡所見
図16 関節鏡視下烏口突起移行術(鏡視下Latarjet法)のCT画像
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外傷性肩後方不安定症に対して鏡視下関節唇修復術を行った2例(原著論文)
中部日本整形外科災害外科学会雑誌(0008-9443)61巻6号 Page1325-1326(2018.11)
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痙攣発作による反復性肩関節前方脱臼に対して3術式同時手術を行った2例(原著論文)
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3. 投球障害肩、SLAP病変
野球選手の中には肩関節の痛みのためにプレーが困難となる選手もいます。当院ではそのようなスポーツ障害に対する治療も行っています。投球障害肩の病態はかなり複雑でかつ治療は難しいと考えられています(図17、18)。しかし当院では豊富な臨床経験だけでなく、投球障害肩に関する多くの研究や学会発表を行っていますので、多くのスポーツ選手が受診されます。アメリカのロサンゼルスにあるKerlan-Jobe Orthopaedic clinic(ジョーブ博士の病院)との連携もあります。
投球障害肩の多くは理学療法で改善しますが、関節唇や腱板の損傷が大きい場合には保存的治療で改善せずに関節鏡視下手術を行っております(図19,20)。またリハビリにも力を入れており、肩班の医師と理学療法士との間で定期的に勉強会を開いています。
図17:投球障害肩にみられる肩甲上腕関節内の病変
図18:インターナルインピンジメント
参考文献
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理学療法により投球時肩痛が消失した野球選手の身体所見(原著論文)
九州・山口スポーツ医・科研究会誌(1345-8736)24巻 Page44-49(2012.08)
76. 今井 直樹(ベリタス病院 リハビリテーション科), 竹田 敦, 三幡 輝久
原テストのETとEPTは肩筋疲労により陽性化する(原著論文)
九州・山口スポーツ医・科研究会誌(1345-8736)24巻 Page30-33(2012.08)
77. 竹田 敦(ベリタス病院 リハビリテーション科), 今井 直樹、井上 薫、三幡輝久
原テストは腱板機能評価に有用である
九州・山口スポーツ医・科研究会誌(1345-8736)23巻 Page22-27(2011.06)
78. 今井 直樹 (ベリタス病院 リハビリテーション科)、 竹田 敦、井上 薫、三幡輝久
高校野球選手の部活動引退による肩関節可動域と筋力の変化
九州・山口スポーツ医・科研究会誌(1345-8736)23巻 Page1-5(2011.06)
79. 井上 薫(ベリタス病院 リハビリテーション科)、 竹田 敦、今井 直樹、三幡輝久
保存的治療により肩痛が消失した高校野球選手の肩可動域と筋力の変化
九州・山口スポーツ医・科研究会誌(1345-8736)23巻 Page43-46(2011.06)
80. 伊丹康夫(大阪医科大学 整形外科学教室), 三幡輝久, 渡辺千聡, 河上剛, 長谷川彰彦, 木下光雄
高校野球選手の肩内外旋筋力バランスは1年間で変化する
日本整形外科スポーツ医学会雑誌(1340-8577)30巻3号 Page181-184(2010.07)
81. 渡辺千聡(大阪医科大学 整形外科), 三幡輝久, 木下光雄, 阿部宗昭
Little Leaguer’s shoulderの超音波検査
日本整形外科超音波研究会会誌(0915-7107)21巻1号 Page40-45(2010.03)
82. 竹田敦(ベリタス病院 リハビリテーション科), 三幡輝久
高校野球選手の肩関節可動域と上腕骨後捻角度に関する縦断的研究 成長による変化(原著論文/抄録あり)
九州・山口スポーツ医・科研究会誌(1345-8736)22巻 Page71-75(2010.06)
83. 安井憲司(大阪医科大学 整形外科), 三幡輝久, 渡辺千聡, 福原徹太郎, 木下光雄, 福西邦素:高校野球選手の肩外旋可動域は肩内旋筋力と負に相関する, 雑誌肩関節33巻2号 Page527-530
84. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科), Thay Q Lee:前方関節包のゆるみがインターナルインピンジメントにおよぼす影響:屍体肩を用いた研究 臨床整形外科, 45巻2号Page115-118, 2010
85. 長谷川彰彦(大阪医科大学 整形外科), 三幡輝久, 渡辺千聡, 河上剛, 伊丹康夫, 木下光雄:投球動作の繰り返しにより肩甲骨の肢位は変化するか 日本整形外科スポーツ医学会雑誌29巻4号 Page274
86. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科), 渡辺千聡, 木下光雄:後下方関節包拘縮が投球障害肩の一因になりうるか 屍体肩を用いた研究 日本整形外科スポーツ医学会雑誌29巻4号 Page273
87. 伊丹康夫(大阪医科大学 整形外科), 三幡輝久, 渡辺千聡, 木下光雄:高校野球選手の肩筋バランスは1年間で変化する 日本整形外科スポーツ医学会雑誌29巻4号Page269
88. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科) :【肩関節のバイオメカニクス】 腱板損傷 インターナルインピンジメントに対する水平外転と外旋の影響 関節外科 28巻11号 Page1319-1323
89. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科学教室), 渡辺千聡, 白井久也, 木下光雄:Late Cocking Test 肘内側側副靱帯損傷の新しい疼痛誘発テスト 日本整形外科スポーツ医学会雑誌28巻3号 Page230-233
90. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科学教室), 渡辺千聡, 木下光雄:腱板構成筋の筋力不均衡がインターナルインピンジメントに及ぼす影響 屍体肩を用いた研究 日本整形外科スポーツ医学会雑誌28巻3号 Page197-199
91. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科), 大植睦, 辻村知行, 木下光雄:【上肢の外科 最近の進歩】 肩関節疾患の治療 肩のスポーツ障害の治療 TypeII superior labrum anterior and posterior(SLAP) lesionの関節鏡所見と手術成績 受傷原因による比較 別冊整形外科54号 Page56-60
92. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科), 木下光雄, LeeThay Q:【上肢の外科 最近の進歩】 病態、機能解剖、診断の進歩 肩関節 TypeII superior labrum anterior and posterior(SLAP) lesionのバイオメカニクス 別冊整形外科54号 Page2-5
93. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科学教室), 阿部宗昭, 木下光雄:関節上腕靱帯の捻れによって生じるtype II SLAP lesion 屍体肩を用いた研究 日本整形外科スポーツ医学会雑誌27巻4号 Page379-385
94. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科), 渡辺千聡, 阿部宗昭, 木下光雄:Internal impingementに対する水平外転と外旋の影響 屍体肩を用いた研究 雑誌肩関節31巻2号 Page433-436
95. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科):Vocabulary Type II SLAP lesion、整形外科58巻13号 Page1736
4. 変形性肩関節症
日本人の変形性肩関節症(図21)の頻度は欧米に比べて少ないとはいえ、変形が強く保存的治療を行っても症状が改善しない場合があります。その場合は関節症性変化の程度や腱板の状態に応じて人工肩関節置換術(図22)、肩上方関節包再建術を併用した人工肩関節置換術96)(図23)、リバース型人工肩関節置換術(図24)を行っております。
図23 腱板広範囲断裂を伴った変形性肩関節症に対する、肩上方関節包再建術を併用した人工肩関節置換術の術前後X線
参考文献
96. 内田 明宏(大阪医科大学 整形外科学教室), 三幡 輝久, 伊丹 康夫, 長谷川 彰彦, 根尾 昌志
陳旧性腱板断裂を伴った変形性肩関節症に対して上方関節包再建術を併用した人工肩関節置換術を行った1例(原著論文)
中部日本整形外科災害外科学会雑誌(0008-9443)59巻4号 Page803-804(2016.07)
5. 関節リウマチ
関節リウマチに(図25)よって肩関節の滑膜炎や破壊などが起こった場合には、関節鏡視下滑膜切除術や人工肩関節置換術(図26)、リバース型人工肩関節置換術を行っております。
6.肩関節拘縮(凍結肩)
肩関節拘縮の多くはリハビリにより改善します。しかし保存的治療によっても改善しない場合や、痛みが強い場合、夜間痛による睡眠障害が続く場合には、関節鏡視下関節授動術を行っています(図27)。手術は小切開で行うことが可能で、術後成績は良好です。
7. 野球肘
野球肘の多くは、投球過多によるoveruse injuryです。早期に治療すれば、多くの場合は手術に至ることなく保存的治療で改善します。野球肘の早期発見を目的として、当院では定期的に野球検診を行っています。早期に病院受診されずに病変部が進行した場合には、手術治療も行っています。内側型野球肘の多くは手術治療に至ることなく保存的に改善しますが、離断性骨軟骨炎(図28)が進行した場合には、鏡視下ドリリングや骨軟骨移植術を行います。当科では関節鏡視下での骨軟骨柱移植術も行なっています(図29)。高校生以降の肘障害の多くは、内側側副靭帯機能不全(図30、31)を認めており、保存的治療で改善しない場合には、“Tommy John手術”とよばれる肘内側側副靭帯再建術を行います。多くの術式が報告されていますが、当院ではFrank Jobe博士のオリジナルの術式である、“Figure eight“法を行っています。治療成績はアメリカからの報告と同様で、90%以上の選手が元のレベル以上の競技復帰をされています。
参考文献
97.Mihata T, Akeda M, Kunzler M, McGarry MH, Neo M, Lee TQ. Ulnar collateral ligament insufficiency affects cubital tunnel syndrome during throwing motion: a cadaveric biomechanical study. J Shoulder Elbow Surg2019 Sep;28(9):1758-63.
98. Itami Y, Mihata T, McGarry MH, Lin CC, Patel NA, Kantor A, Neo M, Lee TQ. Effect of Increased Scapular Internal Rotation on Glenohumeral External Rotation and Elbow Valgus Load in the Late Cocking Phase of Throwing Motion. Am J Sports Med2018 Nov;46(13):3182-8.
99. Mihata T, Quigley R, Robicheaux G, McGarry MH, Neo M, Lee TQ.
Biomechanical Characteristics of Osteochondral Defects of the Humeral Capitellum.
Am J Sports Med. 2013 Aug;41(8):1909-14. doi: 10.1177/0363546513490652
100. Mihata T, Safran MR, McGarry MH, Abe M, Lee TQ.
Elbow valgus laxity may result in an overestimation of apparent shoulder external rotation during physical examination.
Am J Sports Med. 2008 May;36(5):978-82
101. 渡辺 千聡(大阪医科大学 整形外科), 三幡 輝久, 藤澤 幸隆, 安井 憲司, 河上 剛
成長期野球選手の投球動作は肘関節内側側副靱帯の肥厚に影響する(原著論文)
日本肘関節学会雑誌(1349-7324)19巻2号 Page153-155(2012.12)
102. 渡辺 千聡(大阪医科大学 整形外科), 三幡 輝久, 藤澤 幸隆, 木下 光雄, 安井 憲司, 河上 剛
超音波断層法を用いた野球肘検診の有用性(原著論文)
日本整形外科スポーツ医学会雑誌(1340-8577)32巻1号 Page2-6(2012.03)
103. 渡辺 千聡(大阪医科大学 整形外科), 木下 光雄, 三幡 輝久, 安井 憲司, 河上 剛, 植田 直樹
野球選手の上腕骨内側上顆の骨形態と肘外反動揺性についての縦断的調査(原著論文)
日本肘関節学会雑誌(1349-7324)18巻2号 Page33-35(2011.11)
104. 渡辺千聡(大阪医科大学 整形外科), 三幡輝久, 安井憲司, 河上剛, 白井久也, 木下光雄
超音波検査による上腕骨内側上顆の分節像と肘関節外反動揺性との関係
日本肘関節学会雑誌(1349-7324)16巻2号 Page80-82(2009.12)
105. 渡辺千聡(大阪医科大学 整形外科), 三幡輝久, 安井憲司, 河上剛, 白井久也, 木下光雄
超音波検査による高校野球選手とサッカー選手の上腕骨内側上顆の形態比較
日本肘関節学会雑誌(1349-7324)16巻2号 Page77-79(2009.12)
106. 三幡輝久(大阪医科大学 整形外科), 阿部宗昭, 渡辺千聡, 白井久也, 木下光雄
Late Cocking Test 肘内側側副靱帯損傷と内側型野球肘に対する疼痛誘発テスト
日本肘関節学会雑誌(1349-7324)15巻2号 Page21-23(2008.12)
我々は小・中・高校・大学野球選手の検診活動も行っています。理学療法士による可動域や筋力測定のほか、超音波検査、専門医による診察などを行い、投球障害肩、野球肘の予防にも力を入れています。また検診時のデータをもとに、投球障害肩、野球肘に関する研究も行っています。
参考文献
107. Mihata T, Morikura R, Hasegawa A, Fukunishi K, Kawakami T, Fujisawa Y, Ohue M, Neo M. Partial-Thickness Rotator Cuff Tear by Itself Does Not Cause Shoulder Pain or Muscle Weakness in Baseball Players. Am J Sports Med2019 Dec;47(14):3476-82.
108. Ito A, Mihata T, Hosokawa Y, Hasegawa A, Neo M, Doi M. Humeral Retroversion and Injury Risk After Proximal Humeral Epiphysiolysis (Little Leaguer's Shoulder). Am J Sports Med2019 Nov;47(13):3100-6.
109. Nakase C, Mihata T, Itami Y, Takeda A, Neo M. Relationship Between Humeral Retroversion and Length of Baseball Career Before the Age of 16 Years. Am J Sports Med2016 Sep;44(9):2220-4.
110. Mihata T, Takeda A, Kawakami T, Itami Y, Watanabe C, Doi M, Neo M.
Isolated glenohumeral range of motion, excluding side-to-side difference in humeral retroversion, in asymptomatic high-school baseball players.
Knee Surg Sports Traumatol Arthrosc. 2014 Jul 31.
111. 守倉 礼(ベリタス病院 整形外科), 三幡 輝久, 長谷川 彰彦, 渡辺 千聡, 福西 邦素, 安井 憲司, 河上 剛, 藤澤 幸隆, 内田 明宏, 根尾 昌志
野球選手における上腕骨後捻角度増加は肩筋力に影響をおよぼすか(原著論文)
肩関節(0910-4461)43巻3号 Page652-656(2019.11)
112. 牧野 康一(第一東和会病院 リハビリテーション科), 三幡 輝久, 長谷川 彰彦, 伊丹 康夫, 竹田 敦, 上井 綾菜
バッティング動作は野球選手の肩肘関節に影響を与えるか(原著論文)
日本整形外科スポーツ医学会雑誌(1340-8577)39巻1号 Page84-89(2019.03)
113. 野口 裕介(大阪医科大学 整形外科), 三幡 輝久, 長谷川 彰彦, 竹田 敦, 渡辺 千聡, 福西 邦素, 安井 憲司, 河上 剛, 藤澤 幸隆, 根尾 昌志
大学野球選手における肩甲骨位置異常は肩内旋筋力を低下させる(原著論文)
肩関節(0910-4461)42巻3号 Page760-763(2018.10)
114. 福西 邦素(洛西シミズ病院 整形外科), 三幡 輝久, 渡邉 千聡, 安井 憲司, 河上 剛, 藤澤 幸隆, 長谷川 彰彦, 伊丹 康夫
原テストは投球障害肩の評価に有用である(原著論文)
肩関節(0910-4461)41巻3号 Page804-807(2017.11)
115. 中瀬 知紘(第一東和会病院 リハビリテーション科), 三幡 輝久, 竹田 敦, 河上 剛, 長谷川 彰彦
小学生、中学生、高校生、大学生野球選手における原テストと投球時肩痛の関連(原著論文)
日本整形外科スポーツ医学会雑誌(1340-8577)37巻3号 Page290-294(2017.07)
116. 上井 綾菜(第一東和会病院 リハビリテーション科), 三幡 輝久, 竹田 敦, 河上 剛, 長谷川 彰彦
上腕骨後捻角度の左右差は肩水平内転による後方タイトネスの評価に影響をおよぼす(原著論文)
日本整形外科スポーツ医学会雑誌(1340-8577)37巻3号 Page285-289(2017.07)
117. 竹田 敦(第一東和会病院 リハビリテーション科), 三幡 輝久, 伊丹 康夫
Horizontal Flexion Testは評価時の肩回旋角度によって影響をうける(原著論文)
日本整形外科スポーツ医学会雑誌(1340-8577)36巻3号 Page262-264(2016.07)
118. 中瀬 知紘(第一東和会病院 リハビリテーション科), 三幡 輝久, 竹田 敦, 渡辺 千聡, 長谷川 彰彦, 伊丹 康夫
少年野球選手における上腕骨後捻角度の縦断的検討(原著論文)
日本整形外科スポーツ医学会雑誌(1340-8577)36巻3号 Page254-257(2016.07)
我々は病態解明や治療成績向上を目的として、肩肘関節疾患に対してあらゆる観点から研究活動を行っております。
1.屍体肩を用いた生体力学的研究(バイオメカニクス)
共同研究機関:Orthopaedic Biomechanics Laboratory, University of California, Irvine
2.野球検診からの臨床研究
共同研究機関:第一東和会病院、土居整形外科
3. 当院における治療成績結果からの臨床研究
4. CTやMRIを用いた画像解析
共同研究機関:大阪大学整形外科運動器バイオマテリアル学講座
5. ウサギの肩関節を用いた動物実験