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藤原憲太講師が構想コンペにて優秀賞を受賞されました

2019-12-03

藤原憲太講師が大阪医科大学のスーパースマートホスピタル構想コンペにて優秀賞を受賞されました。

 

スーパースマートホスピタル構想優秀賞

大阪医科大学整形外科  藤原憲太

 このスーパースマートホスピタル構想という企画は病院正面玄関ホールにどんとパネルを設えて大々的に募集されていました。スーパースマートホスピタル構想というちょっと大阪医大にしては小洒落た文言を見て、いつも感じていたことを応募してみようかと思いました。
実は今回2つの案を応募して、受賞した「one and onlyな小児病棟」は次善の案だったのです。
 ところで患者さんにとって病院で非常にストレスの溜まることはなんでしょうか?長年外来でのトラブルなどを見聞きしていると、その原因、もしくは遠因はやはり受付で長時間待たされることにあると思います。この状況をなんとかできないかなと常々考えていました。
 話は変わりますが、私は梅田に出かける用事があるといつも紀伊国屋をはじめ、ルクア内にあるTSUTAYAなどの書店を必ず覗きます。本屋というスペースは不思議な空間で、整然と並べられた本の背表紙を眺めたり、手に取ったりしているうちにあっという間に時間が過ぎ去ってしまいます。
 ご存知の通り高槻にはJR駅付近には大型書店が3店舗あるのですが、阪急駅には駅内に小さな書店があるのみです。大した距離ではないので歩けばいいと思うのですが、病院近くに大きな本屋が欲しいなあと思っておりました。
 1次審査で落ちてしまった最もアピールしたかった案は、病院受付ロビー全体に本屋とコーヒーショップを展開併設する案だったのです。多分に私的な欲望が詰まった案だけに1次審査で落選したことはとても残念です。
 
 さて今回優秀賞をもらった「one and onlyな小児病棟」も私的な妄想です。現在の小児病棟は、他病棟に比べてちょっとカラフルなのですが、もう少し子供にアピールできる病棟になればいいなと思っていました。
 20年前に留学したフランスの小児病院には思いっきりお金をかけた、子供が行きたくなるような病院がたくさんありました。代表例はパリにあるNecker病院です。ここは欧州でも最大規模の小児病院で、キースへリングのタワーが有名です。現天皇が訪問されたこともあります。ネットでぜひ検索していただきたいのですが、その内装、壁に書かれた絵などはお洒落で子供受けしそうな工夫に満ち溢れています。最近は日本でもこのようなホスピタルアートは浸透してきており、こちらもネットでホスピタルアートのキーワードで検索いただくと色々な試みを見ることができます。
 今回の提案は、今まで通りのホスピタルアートでは凡例に埋もれてしまうので、私学なら可能ではと思われる思いきった提案をしてみました。
 それは一人の絵本作家に全ての小児病棟のデザインを任せてしまうというものです。
日本の絵本作家を鳥瞰した時、現在抜きん出ていると思うのが工藤ノリコさんです。なぜ選んだのかというとその理由は、長女が3歳の頃に購入した「ピヨピヨスーパーマーケット」にあります。こちらも幼稚園ぐらいのお子様がおられる同門の先生には是非ご購入いただきたい1冊ですが、あまり可愛くないけど愛嬌のあるキャラクター、スーパーマーケットで売られている商品の書き込み、ストーリーのほんわかした感じのトータルバランスが非常に良く、長女から次女へ読み継がれ我が家で最も繰り返し読まれた本となりました。
その後この絵本はシリーズ化され、ペンギン兄妹シリーズ、ノラ猫軍団シリーズでブレークして、既刊は再版、再再版され、新刊はいつも本屋で平積みされています。
 版権の関係で、絵を直接お見せできませんが、少なくとも長女次女の心を鷲掴みにして、もう次女は小学4年生ですが、工藤さんの新刊が出るたび今だに購入しています。
 とにかくコンテンツは膨大にありますので、① 小児病棟の壁にカッティングシートを利用してキャラクターを配置。②看護師さんのネームホルダーもキャラ使用。③ 高山ニャ近(ご存知ですか?大阪医大のキャラです)の工藤風リライト を依頼する案をプレゼンしました。単一絵本作家による病棟デザインは、九州大学小児病棟にもあるのですが、ここまでキャラクターが子供に浸透している作家の起用は類を見ないこと、おそらく完成の暁にはマスコミからの取材も見込まれることを強調してみました。
 工藤さん側にも当然メリットがないといけませんので、工藤ノリコ絵本およびグッズが買えるブースを常設すること。今後の絵本の素材として病院、または病気を扱う絵本執筆の際には大阪医大が全面協力することも考えました。
 何が審査員にアピールしたかはわかりませんが、理事長賞は逃しましたが優秀賞をいただき顕彰していただきました。
 他にも魅力的な案件が受賞しましたが、この案が実現するかどうかはわからないそうです。今後5年で大阪医科大学は新病院に変わっていきます。どんな形であれ、この提案が小児病棟に採用されることを期待しております。

 

スーパースマートホスピタル構想コンペ

 

 

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