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変形性足関節症患者における転倒リスクの研究

研究意義:

高齢者は骨粗鬆症などにより骨脆弱性を有していることが多く、転倒により大腿骨近位部骨折や脊椎圧迫骨折などの骨折を生じ、日常生活動作が低下するだけでなく、その合併症などにより生命予後に影響を及ぼします。変形性足関節症の患者様は、病期の進行とともに内反変形が進行することが多く、それに伴い足関節の不安定性が増大し、転倒リスクが高くなることが予想されます。転倒リスクに影響する重心動揺とバランス能力を健常者と比較し、変形性足関節症患者の転倒リスクの有無を明らかにすることで、転倒予防への貢献が期待できると考えます。

 

健常者ボランティア公募の説明文書

研究課題名「変形性足関節症患者における転倒リスクの研究」
             に関わる成人健常者ボランティアの募集

 私たち医師は患者様に最善の治療を提供するとともに、さらに優れた治療法の研究に
取り組んでいます。このボランティア公募の説明を読み、わからないことについては
いつでもどんなことでも担当医師に遠慮なく質問し、研究の内容を十分に理解したうえ 
で参加するかどうかを決めてください。
 この文書を最後までお読みになり、この研究に参加してもよいと思われた場合には、説明書の最後に記述している【問い合わせ等の連絡先】までご連絡ください。

【対象】

 年齢が50歳〜80歳前後の目を閉じて30秒間の立位が可能で、下肢の変形がなくこれまで手術を受けたことのない方で、合計50人(男女比は比較対象とする研究とマッチング)を予定しています。

【公募期間】

  2026年11月5日までの予定です。

【アンケート内容】

  転倒に対する不安感に関する質問票(Falls Efficacy Scale)
  (以上全て日本語版)に答えていただきます。所用時間は5分程度です。


【検査】

  重心動揺検査(ふらつきを測定する機械)
      開眼30秒、閉眼30秒 立位で計測します。 
   Berg Balance Scale、Timed Up & Go Test
  *アンケート及び重心動揺検査を合わせて、合計30分程度の時間を要します。


【研究実施計画】
(1) 研究の実施について
本研究の実施については、大阪医科薬科大学研究倫理委員会へ申請し、研究機関の長の許可を得たうえで実施しております。

(2) 研究の目的と意義
目的:変形性足関節症の患者様では、疼痛のみならず可動域制限や筋力低下など機能障害をきたしますが、その転倒リスクについては明らかではありません。今回、当科の外来および入院治療中の変形性足関節症の患者様と健常者の重心動揺とバランス能力を調査し、どこに差が生じているか、その違いを明らかにすることを目的とします。

意義:高齢者は骨粗鬆症などにより骨脆弱性を有していることが多く、転倒により大腿骨近位部骨折や脊椎圧迫骨折などの骨折を生じ、日常生活動作が低下するだけでなく、その合併症などにより生命予後に影響を及ぼします。変形性足関節症の患者様は、病期の進行とともに内反変形が進行することが多く、それに伴い足関節の不安定性が増大し、転倒リスクが高くなることが予想されます。転倒リスクに影響する重心動揺とバランス能力を健常者と比較し、変形性足関節症患者の転倒リスクの有無を明らかにすることで、転倒予防への貢献が期待できると考えます。

(3) 研究の方法と研究期間
研究の方法:御応募いただいた健常者の皆様には、重心動揺計を用いて重心動揺の検査とバランステスト(Berg Balance Scale、Timed Up & Go Test)、さらに転倒に対する不安感に関する質問票 Falls Efficacy Scale(以上全て日本語版)に答えていただきます。
     
  研究期間は、2018年11月6日〜2026年11月5日の予定です。


【公募された方に生じる負担並びに予測されるリスク及び利益】
アンケート記入と各種バランステスト、重心動揺計検査に30分ほど時間を要することが不利益と言えます。また、原則として転倒の危険性がある場合は測定致しませんが、万が一転倒した場合は通常の保険診療にて対応致します。
本研究参加による利益は、自身のバランス能力と平衡機能を知ることができます。

【研究に関する情報の利用と保存ならびに廃棄の方法について】
本研究では、年齢と身長、体重、重心動揺計、各種バランステスト、アンケート調査、画像検査から得られた情報などを研究の情報として利用させていただきます。また、本研究で利用させていただく研究情報については、対象者の方の同意が得られた場合、将来、別の研究に利用(二次利用)させいただく場合があります。その場合は、改めて倫理委員会へ申請した上で、研究を実施することになります。対象者の方が本研究に参加される場合は、二次利用を含めてご同意いただくことになります。
上記で記載した研究の情報については、研究期間終了後、3年後まで保存いたします。保存が必要な理由は、二次利用を行うことがあるためです。保存期間終了後、匿名化をしたうえでデータを消去します。

【研究における医学倫理的配慮】
(1) 自由な選択の保障
当該研究への参加については、対象者の方の自由な意思で決めてください。参加された後でも同意を撤回すること(途中でやめること)が可能です。参加に同意されない場合、また、同意を撤回された場合でも、対象者の方が不利益を被ることは一切ありません。また、今後の診療に影響が出ることもありません。

(2) 個人情報の取り扱い
研究のデータからID、氏名など個人を特定できる内容は削除し、必要な場合に個人を識別できるように、被験者と新たに付された符号または番号の対応表を別のデータとして保存します。個人情報と研究のデータは別のパソコンに保存し、個人情報を含むパソコンは鍵付きの保管庫で管理します。研究成果を学会発表あるいは論文に投稿する場合、個人を特定しうる情報に関してはこれを公開することなく、またプライバシーはいかなる場合も保護されます。被験者または代理人から、当該被験者が識別される保有する個人情報の開示を求められた時は、原則として被験者に対し、遅滞なく、書面の交付または開示の求めを行った者が同意した方法により当該保有する個人情報を開示します。

(3) 健康被害の補償
当該研究において、健康被害は生じることはありません。

【費用について】
(1)被験者の新たな費用負担について
当該研究に参加することによるボランティアの方の費用負担はありません。

(2) 研究資金拠出元と利益相反
本学は臨床研究を含む自らの研究成果について積極的に地域社会へ還元することで、社会から求められる研究拠点を目指しております。一方で研究に関連して研究者が企業から経済的利益を得ている場合には研究の成果が歪められる、または歪められているとの疑念を抱かれる可能性がでてきます。このような利益相反の状態を適切に管理し、研究の透明性、信頼性及び専門性を確保していることを社会に適切に説明するため、本研究は、本学の利益相反マネジメント規定に則して、実施されております。本研究にかかる費用は、整形外科学教室の講座研究費から支出します。当該マネジメントの結果、本研究に関して開示する事実がない旨をお伝えします。

研究結果】
(1) 研究に関する情報公開の方法
対象者を特定できないように対処したうえで、当該臨床研究の成果を学会や論文等で公表します。また、対象者の方の希望により、他の対象者の方の個人情報保護や当該臨床研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、当該臨床研究計画及び当該臨床研究の方法に関する資料を入手又は閲覧できます。

(2) 研究成果による特許権等
当該研究の成果により特許権が発生する可能性はありません。

 

研究者名:

所属 職名 氏名
主任研究者 整形外科学教室 講師(准) 嶋 洋明
分担研究者 整形外科学教室 大学院生 東迎 高聖

問い合わせ等の連絡先:

大阪医科薬科大学 整形外科学教室 
担当者 嶋 洋明
住所:〒569-8686 高槻市大学町2番7号
電話:072-683-1221(代表) 内線6561

 

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