頚椎前方固定術は、頚髄症や頚椎椎間板ヘルニアなどに対して一般的に行われる手術です。手術では食道周囲の操作を行うため、術後嚥下障害(飲み込みにくさ)を引き起こすことが報告されています。また、食道の操作を行わない頚椎後方固定術でも嚥下障害は起こると言われています。以上のように嚥下運動は複雑であり頚椎固定術後の嚥下障害については未解明な部分が多いのが現状です。本研究では超音波検査を用いて食道の形や動き、頚部の腫れなどを観察することで、術後嚥下障害のリスクを調査します。また、食道の形や動き、頚部の腫れなどが手術手技などと関係するかどうかを調べることで、手術中の注意点を提案することが期待できます。
超音波検査を用いて食道の形や動き、頚部の腫れなどを観察することで、術後嚥下障害のリスクと手術手技の注意点を明らかにすることです。
本院にて頚椎前方固定術を行う患者様と健常者(20歳以上で嚥下障害の自覚のない方(アンケートEating Assessment Tool 10を行い3点未満)、頚部手術歴・放射線治療歴のない方)
頚椎固定術を行う患者様に術前後の超音波検査を行います。超音波検査は嚥下造影検査などと違い、被爆や侵襲がなく、非侵襲的な検査です。検査中に5㏄の水を飲みこんでいただき、嚥下状態を確認します。また嚥下障害についてはアンケート(Eating Assessment Tool 10)を臨床評価として行います。健常者は、インターネット及び院内掲示にて公募し、説明文書にて研究内容を説明し、同意を頂いてから研究に参加して頂き、頚椎手術患者と同様に超音波検査とアンケートを行い、嚥下状態を評価して、その情報を本研究に利用します。
※ご自身の既存試料・情報を研究に使用させて頂くことに対して同意頂けない場合は、下記の申し出先までご連絡ください(対象者の代理人からの申し出も受付いたします)。申し出をされた場合は、当該研究への利用はいたしません。しかしながら、研究結果が出た後の参加拒否の申し出については、データを研究結果から削除することができかねますので、予めご了承ください。
※対象者の方(その代理人)の申し出により、他の対象者の方の個人情報保護や当該臨床研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、当該臨床研究計画及び当該臨床研究の方法に関する資料を入手又は閲覧できます。
※本研究にて取得しました試料・情報は、当該研究に関わる者と個人情報の管理者(長谷川彰彦)が利用いたします。
2019年1月9日 ~ 2025年1月8日
対象者の方の個人情報の取り扱いについては、十分に注意を行い、論文投稿や学会発表等では、個人情報が特定されないようにいたします。
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主任研究者(整形外科学 講師(准))中野敦之
本学は、臨床研究を含む自らの研究成果について積極的に地域社会へ還元することで、社会から求められる研究拠点を目指しております。一方で、研究に関連して研究者が企業から経済的利益を得ている場合には、研究の成果が歪められる、または歪められているとの疑念を抱かれる可能性が出てきます。このような利益相反の状態を適切に管理し、研究の透明性、信頼性および専門性を確保していることを社会に適切に説明するため、本研究は、本学の利益相反マネジメント規程に則して、実施されております。
当該マネジメントの結果、本研究に関して開示する事実がない旨をお伝えします。
所属 | 職名 | 氏名 | |
主任研究者 | 整形外科学 | 講師(准) | 中野 敦之 |
分担研究者 | 整形外科学 | 大学院生 | 大保 拓也 |
〒569-8686 大阪府高槻市大学町2番7号
大阪医科薬科大学
整形外科教室
担当:中野 敦之
TEL 072-683-1221(代表) 内線 6428