人工膝関節全置換術中の軟部組織バランスは、術後成績に影響するため、盛んに研究が行われています。実際には、個々の研究者が計測方法を既定することが多いのですが、術前の患者様各々の状態が考慮されることが少なく、このことを含めた詳細な検討方法が求められています。術前の影響が少ない評価方法を確立し、その詳細を検証することで人工膝関節置換術の術後成績の更なる向上に繋がる可能性があると考えています。
新たに考案した計測機器を使用して術中軟部バランスを評価し、その術後成績を調査します。また、この評価方法が受ける術前因子の影響の程度を明らかにすることです。
変形性膝関節症に対し人工関節置換術をお受けになる患者様
通常の麻酔方法と手術手技に従い人工膝関節置換術を行います。術後管理は後療法を含め通常の方法と変わりません。術前と術後4週、1年、2年時に従来の診察と同じ頻度で診察と検査に協力頂きます。対象者の方に協力していただく内容として、問診や膝可動域の計測、大腿と下腿の周長の計測、変形性膝関節症患者機能評価尺度、単純X線検査、術中軟部バランスの計測が含まれます。
本研究では、対象者のカルテ(診療情報)から問診、膝可動域の計測、大腿と下腿の周長の計測、変形性膝関節症患者機能評価尺度、単純X線検査の所見および術中の軟部バランスの計測結果を研究の情報として利用させていただきます。ご自身の既存の情報、あるいは今後得られる情報を研究に使用させて頂くことに対して同意頂けない場合は、下記の申し出先までご連絡ください。なお、研究結果が出た後の参加拒否の申し出については、データを研究結果から削除することができかねますので、予めご了承ください。対象者の方(代諾者)の申し出により、他の対象者の方の個人情報保護や当該臨床研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、当該臨床研究計画及び当該臨床研究の方法に関する資料を入手又は閲覧できます。本研究にて取得しました情報は、当該研究に関わる者と個人情報の管理者(整形外科 長谷川彰彦)が利用いたします。
倫理委員会承認後~2029年12月31日
対象者の個人情報については、匿名化した上で、取り扱います。対象者の方より個人情報の開示を求められた場合には、対象者の方の同意する方法により情報を開示いたします。
個人情報の取り扱いに関する相談窓口:
当該研究で取得する要配慮個人情報とは別の研究番号を各症例に割り付け、個人情報(患者ID)と試験番号の対応表を電子ファイルに作成し本学にて本研究に関わる研究者のみしかログインできないようにパスワードを付け、大阪医科大学整形外科教室のパソコンに保管します。相談窓口は整形外科 長谷川彰彦です。
本学は、臨床研究を含む自らの研究成果について積極的に地域社会へ還元することで、社会から求められる研究拠点を目指しております。一方で、研究に関連して研究者が企業から経済的利益を得ている場合には、研究の成果が歪められる、または歪められているとの疑念を抱かれる可能性が出てきます。このような利益相反の状態を適切に管理し、研究の透明性、信頼性および専門性を確保、または確保していることを社会に適切に説明するため、本学では、利益相反に対する基本的な考え方を「大阪医科大学の研究に関する利益相反ポリシー」として定め、研究の実施やその情報の普及・提供が適正になされているかどうかを客観的に判断し評価する仕組みとして研究に係る利益相反マネジメントを導入しております。本研究にかかる費用は、講座研究費から支出します。当該マネジメントの結果、本研究に関して開示する重要な事実がない旨をお伝えします。
所属 | 職名 | 氏名 | |
主任研究者 | 整形外科学教室 | 講師(准) | 岡本 純典 |
〒569-8686 大阪府高槻市大学町2番7号
大阪医科薬科大学 整形外科
担当者:岡本 純典
TEL 072-683-1221(代表) 内線 2364