高齢者は骨粗鬆症などにより骨脆弱性を有していることが多く、転倒により大腿骨近位部骨折や脊椎圧迫骨折などの骨折を生じ日常生活動作が低下するだけでなく、その合併症などにより生命予後に影響を及ぼします。変形性足関節症の患者様は、病期の進行とともに内反変形が進行することが多く、それに伴い足関節の不安定性が増大し、転倒リスクが高くなることが予想されます。転倒リスクに影響する重心動揺とバランス能力を健常者と比較し、変形性足関節症の患者様の転倒リスクの有無を明らかにすることで、転倒予防への貢献が期待できると考えます。
変形性足関節症の患者様では、疼痛のみならず可動域制限や筋力低下など機能障害をきたしますが、その転倒リスクについては明らかではありません。今回、当科の外来および入院治療中の変形性足関節症の患者様と健常者の重心動揺とバランス能力を調査し、どこに差が生じているか、その違いを明らかにすることを目的とします。
本院にて外来また入院治療中の変形性足関節症の患者様と、下肢に変形や手術歴のない健常者(成人以上で閉眼にて30秒間の立位保持可能な方)
当科では日常診療において変形性足関節症患者に対し重心動揺計を用いて重心動揺を測定しています。さらにBerg Balance ScaleとTimed Up & Go Testを行ってバランス能力を評価し、平衡障害(ふらつき)に関するアンケート(Falls Efficacy Scale)も行っています。これらの情報を本研究に利用します。健常者は、インターネット及び院内掲示にて公募し、変形性足関節症患者と同様に重心動揺を測定し、バランス能力および平衡障害を評価して、その情報を本研究に利用します。
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2018年11月6日 ~ 2026年 11月 5日
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個人情報の取り扱いに関する相談窓口:主任研究者(整形外科 講師(准)) 嶋 洋明
本学は、臨床研究を含む自らの研究成果について積極的に地域社会へ還元することで、社会から求められる研究拠点を目指しております。一方で、研究に関連して研究者が企業から経済的利益を得ている場合には、研究の成果が歪められる、または歪められているとの疑念を抱かれる可能性が出てきます。このような利益相反の状態を適切に管理し、研究の透明性、信頼性および専門性を確保していることを社会に適切に説明するため、本研究は、本学の利益相反マネジメント規程に則して、実施されております。
本研究の資金源は整形外科教室の講座研究費から支出いたします。当該マネジメントの結果、本研究に関して開示する事実がない旨をお伝えします。
所属 | 職名 | 氏名 | |
主任研究者 | 整形外科学教室 | 講師(准) | 嶋 洋明 |
分担研究者 | 整形外科学教室 | 大学院生 | 東迎 高聖 |
〒569-8686 大阪府高槻市大学町2番7号
大阪医科薬科大学
整形外科学教室
担当者:嶋 洋明
TEL 072-683-1221(代表) 内線 6561