ホーム > 当科での臨床研究に関する当院患者様へのお知らせ > 肘内側側副靭帯損傷に対する靭帯再建術の治療成績:後向き研究
野球選手の肘障害の一つに肘内側側副靭帯損傷があり、症状が強い場合には保存的治療では改善せず、野球への復帰を目指すためには靭帯再建術が選択されることがあります。この靭帯再建術をすることにより90%以上の選手が受傷前のレベル以上に回復するという報告もあり、プロ野球選手においても靭帯再建術を選択されることが多く見られます。この靭帯再建術を行うことにより、肘の不安定性が軽減し、その結果として症状の改善が得られると考えられていますが、術後に肘の不安定性を評価したという報告はなく、症状改善のメカニズムはいまだ明らかにはされていません。今回、超音波検査を用いて肘の不安定性を評価することにより、肘の不安定性と手術成績との関係を検討することが出来ると考えます。そしてこの研究を行うことにより、靭帯再建術による症状改善のメカニズムが明らかになり、さらなる治療方法の改良につながると考えます。
研究の目的:
本研究の目的は、肘内側側副靭帯損傷に対する靭帯再建術の治療成績を検討することです。
研究の方法:
手術前後の身体所見(肘可動域と疼痛誘発テスト)と競技復帰率、そして超音波検査結果(肘外反動揺性と移植腱の治癒率)を調査し、肘内側側副靭帯損傷に対する靭帯再建術の治療成績を検討します。
研究の対象:
2009年以降に肘内側側副靭帯損傷に対して靭帯再建術を受けた患者と、これから受ける全患者(2019年までの予定)を対象とします。
研究期間:
2016年1月5日~2021年1月4日
既存試料・情報の利用目的等:
すでに肘内側側副靭帯再建術を受けられた患者様においても調査対象とさせていただきますので、既存の情報を利用させていただきます。
※ご自身の既存試料や情報を研究に使用させて頂くことに対して同意頂けない場合は、下記の申し出先までご連絡ください(代諾者からの申し出も受付いたします)。なお、研究結果が出た後の参加拒否の申し出については、データを研究結果から削除することができかねますので、予めご了承ください。
個人情報の内容およびその利用目的、開示等の求めに応じる手続き:
患者様の身体所見および画像所見を利用します。修復困難な腱板断裂に対する上方関節包再建術の治療成績を検討するために、得られたすべてのデータを統計分析します。これらの個人情報については、連結可能な状態に匿名化した上で、取り扱います。特定の研究者しかログインできないようにパスワードを付けた電子ファイルを医局のパソコンに保管します。患者様の希望により、他の患者様の個人情報保護や当該臨床研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、当該臨床研究計画及び当該臨床研究の方法に関する資料を入手又は閲覧していただきます。
個人情報の取り扱いに関する相談窓口:
大阪医科大学 整形外科学教室
担当者 三幡 輝久
住所:〒569-8686 高槻市大学町2番7号
電話:072-683-1221(代表) 内線6257
利益相反について:
本学は、臨床研究を含む自らの研究成果について積極的に地域社会へ還元することで、社会から求められる研究拠点を目指しております。一方で、研究に関連して研究者が企業から経済的利益を得ている場合には、研究の成果が歪められる、または歪められているとの疑念を抱かれる可能性が出てきます。このような利益相反の状態を適切に管理し、研究の透明性、信頼性および専門性を確保、または確保していることを社会に適切に説明するため、本学では、利益相反に対する基本的な考え方を「大阪医科大学の研究に関する利益相反ポリシー」として定め、研究の実施やその情報の普及・提供が適正になされているかどうかを客観的に判断し評価する仕組みとして研究に係る利益相反マネジメントを導入しております。
本研究にかかる費用は、整形外科学教室の講座研究費から支出します。
当該マネジメントの結果、本研究に関して開示する事実がない旨をお伝えします。
研究者名:
所属 | 職名 | 氏名 | |
研究責任者 | 整形外科 | 教授 | 根尾 昌志 |
主任研究者 | 整形外科 | 講師(准) | 三幡 輝久 |
問い合わせ、参加拒否の申し出先:
〒569-8686 大阪府高槻市大学町2番7号
大阪医科大学
整形外科学教室
担当者 三幡 輝久
TEL 072-683-1221(代表) 内線 6257